軽小説掲示板(asWOCI5IM)

「痛い」を主題とした、恥っずかし~軽小説――所謂ラノベ――を上げてくコーナー(笑)です!日々更新はしないと思うけど、ノートに書いたのを更に痛く加筆して上げるのを主にやりますww

Prime Numbers I ~No die,No cry~ 「17」 II

 三一叶と楽しい折檻(?)をしながら、俺は自分のクラス――「鉛筆クラス」の戸を、払うように開け放つ。
「お、十七波クン、おっはー」
 そう言ってこちらに近づいてきたのは、格付け「13」の真一三だ。コイツが三一叶の彼女である。
「よう、真一三。今日もお前のツレがだなあ――」
「おいコラお前酷いことしたのはお前――」
「あはは、仲良しだねえ」真一三はニッコリと笑う。子供と大人の中間ほどの顔つきの彼女の笑顔は、とても素敵だと思った。
「ヤダなあ、照れるよ十七波クン」彼女は、口に出していない俺の地の文を読んで言った。

 俺達「番号的人種」には、一人一人に特殊な能力が備わっている。NNは大抵がIQ――番号的人種達の間では「脳力」と呼ばれる――の発達のみだが、PNや√では、それに加えて更に能力が備わる。
 真一三を例にすると、彼女の能力は「心物箱<メールアプリ>」、と呼ばれるものだ。
 空気振動によらぬ方法で相手に話しかけたり、相手の心の内を読み取ったり出来る。
 勿論、俺や三一叶にも能力がある。それはその内分かるだろう。

 俺達の会話を、外から聞いている奴がいた。
 黒味の強い長い紫髪に、Fはあろうかという大きな胸。長い手足に、感情の
抜け落ちたような表情のない顔。

 格付け「23」――夜二三は、淀んだような瞳で、こちらを窺っていた。