Prime Numbers I ~No die,No cry~ 「17」 II
Prime Numbers I ~No die,No cry~ 「17」 I
Prime Numbers I ~No die,No cry~ プロローグ「終を奏でる素数」2/2
素数は、かつての貴族のようなもので、生まれ持ったその数字位しかすがるもののない、空虚な人種だ。俺は、あろうことか、その空虚な人種に格付けされてしまったのだ。
俺の輪廻転生史上最大の屈辱だろう。10歳でこの事に気づいた俺は、即刻首吊りして転生しようと実際に首を吊ったのだ。が、しかしーー死ねなかったのだ。何故か。
俺は嫌でもその可能性に辿りついてしまった。嘘であって欲しかった。「番号的人種」はーー不死、だったのだ。
死ねない現実を知ってからも、俺は足掻き続けた。七夕の短冊に死にたいと書いたりもした(我ながら阿呆だと思う)。
それが、今この瞬間叶ったのだ。
だが、俺は「よっしゃあ!!」でもなく、「ついにキタ!!」でもなく、こう、思ったのだ。
ああ、俺、やっぱりーー死にたくなんて無かったわ…
…と。
To be continued…
Prime Numbers I ~No die,No cry~ プロローグ「終を奏でる素数」1/2
2317年11月29日19時57分31秒、俺はーー死んだ。
かつての俺なら、今までで一番待ち望んだ死<モノ>だっただろう。数字として生まれ、数字として育てられ、数字として学んできた俺ーーセブントであったならば。
セブントーーそれは即ち「17」 である。この機械みたいな名前は、「前」人類が突然生殖能力を失ったことによる産物だ。23世紀の後半、何の前触れもなく生殖能力を失った全人類はーー10年も経たぬ間に滅んでしまった。
ただ、前人類はその数年の間に、「番号的人類<ナンバリング・クローン>」を造りだし、世界中に放つことで、世界に人類を存続させようとした。
だが、それが成したのは、「格付け<ナンバリング>」などと言うふざけた差別と、「素数